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パイオニアがシマノに買収されて、解析ソフトが切り替わったのが2021年6月末。データの移行がなかなかできなかったのと、ほとんど乗っていなかったので、見ていなかった。久しぶりに見てみたらパイオニア時代のデータも通しで見られるようになっていた。ガーミンからシマノへ自動転送設定をしていたので、最近のデータもある。
今さらだが、見やすい。ゴールデンチーターみたいのにfitファイルをローカルに落として処理する手間も不要。
シマノコネクト2

シマノコネクト

シマノコネクト3

データを引き継いでもらえたのはうれしい。
蓄積が大事だから、短期間でサービス終了せずに続けてもらえる安心感があるので良い。
少なくともデータをまとめてダウンロードできることが必要条件。サービス終了後に移行できるので。
一番息が長いのは意外と趣味系のゴールデンチーターだったりする。
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2023.05.01 Mon l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
風洞実験は現象だから「誤り」は存在しない。
さらに言えば現象は常に「正しい」。
一方で、理論は現象を予測するものであり、予測との乖離が大きいと「誤り」になる。

風洞実験の誤差は、測定精度の問題である。
起きている現象を正しく測定できていないと、「正確でない」風洞実験となる。
仮に正しい風洞実験値を定義するとすると、標準化された測定条件(平均風速、風速分布、乱れ度等)における測定誤差の小さい測定値だろう。
最終目的は実走での速さの予測だが、実走の条件は不定である。
標準条件は業界で決めるしかない。

条件は複数あってよく、むしろ一つの値だけ示すのは危うい。
実走条件は確率分布みたいなものだから、それに応じて抵抗を定義してもいい。
2023.04.30 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
2019年の春に東大の総合研究博物館の展示を見に行った。
その時のメモが発掘された。
当時のパンフレット

未だに覚えているもののうち、実物大のホルスタイン種の牛のはく製の迫力や、数十体並んだ鶏のはく製の異様さを差し置いて、責任者の教授がいきいきと説明するその語りぶりである。ニッチな分野ではあるが、その突出ぶりに感銘を受けた。館内を回っていると、その著書を本人が無料で配布して回っていた。

ニワトリ 愛を独り占めにした鳥
家畜化の歴史を詳しく述べている。今読み返さずに覚えているのは、家畜化以前の鶏は決して家畜に適した動物ではなかったこと。闘鶏で身近ではあったが、食料としての価値は低かった。家畜化に至った経緯には所説あるが謎が多い。

その後この関連で、動物の本物の脳をビニール手袋ごし触れるイベントに参加した。
往復はがきで申し込むというハードルを超えられた者だけが集まった。
ずっしりとした重さと柔らかさを感じたが、それ以外のことはあまり覚えていない。
脳の色は生きている間は白く、死亡すると徐々に黒くなるという説明があり、なぜ黒くなるのかと質問したら分からないとの回答だった記憶がある。

定期的に尖った展示をしているのでたまにチェックしていきたい。
https://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/index_past.html
2023.04.29 Sat l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
前回と少し違った見方をしてみよう。

変数は、
・自分のCritical Power(CP)
・相手のCP
・コースタイム(長さ)
・勾配
の4個なので、
グラフを書くには、縦軸をタイム差として、
横軸を一つ選び、もう一つは複数の線で表し、残りの二つは固定せざるを得ない。

前回は横軸を相手のCP、線をコースタイムとした。

今回、横軸を相手のCP、線を勾配とし、
自分のCPを250Wに固定し、コースタイムを2分に固定すると、
timediff1.png

勾配が変わったときにどう補間すればよいか考えるため、
横軸を勾配にすると
timediff2.png
勾配に対して線形補間でよさそうである。

コースタイムが変わったの補間方法を考えるため、
横軸をコースタイムにすると、
timediff3.png
こちらも線形補間でよさそうである。
ただし、ゼロ点を通らないことに注意。
例えば相手のCPが300Wで1.5分のタイムを求めるとき、1分のタイム差5秒を1.5倍するのではなく、1分と2分のタイム差を求めて線形補間して、(5+14)/2=9.5秒。
多少の外挿は問題なさそうである。

より簡単にするには、4個の変数を入力したらタイム差を出力する窓を作ればよい。
もちろん、これは目安なので走りながら適宜調整するとよい。
繰り返した場合に、強い人ほどパワーの低下が少ない知見もあるので、経時的な調整も必要。
2023.04.16 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
例えば2分かかる上り坂で、CP200Wの人とCP250Wの人でスタート時間に差をつけてちょうど頂上で追いつくようにするとき、何秒差が適切かは自明ではない。
また、2分の平坦では事情が変わる。
時間差のつけ方をいちいち計算するのは面倒なので、すぐ見積もれるようにグラフを作ってみよう。

走力の仮定
簡単のため、走力の変数をCritical Power(CP)の一つだけにするために、W'=20kJ一定を仮定する。
するとパワーと時間のカーブが書ける。
CPモデルの双曲線の適用範囲は2~20分程度とされていて、1分程度の短時間ではパワーが実際より高めに計算されるので注意(参考)。

タイム算出の仮定
ある長さのコースを走るのにかかる時間は、パワーが高いほど短い。
パワーは重力と空気抵抗力と転がり抵抗力に逆らう仕事に使われる(参考)。
コースの勾配は一定と仮定し、勾配ごとにパワーから時間を求める。
簡単のため、スタート時の加速は考慮せず、速度は一定と仮定する。
重量70kg、CdA0.3、空気密度1.293kg/m3、転がり抵抗係数0.004を仮定。

コースの長さをCP250Wの人のタイムを基準とした時間差のグラフを示す。
縦軸CP250W基準
timedif3.png

縦軸CP200W基準
diftime200.png
例えばCP200WとCP300Wの人の時間差は、グラフの縦軸の差分を読めばよい。
もっと長いコースの時間差を知りたければ、適当な倍率をかければよい。
CPが不明なら横軸をFTPと読み替えても概算できる。
グラフをスマホの片隅に置いておくと便利で良い。

勾配が少ないほど、タイム差は付きにくい。なぜなら重力の抵抗力は一定で、空気抵抗力は速度の2乗に比例して増えるので、勾配が少ないほどパワーを増やしても速度の増え方=タイムの縮まりが少ないから。
2023.03.26 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
10年ぶりくらいにシューズを買い替えた。
最近どんなメーカやモデルがあるのか全然分からないので、とりあえず今と同じシマノで大きくは外さないことを期待した。ぜひ試着をしたいのでアクセスの良いワイズへ。試着する代を含めて定価で買う覚悟で臨んだ。

店員から聞いた重要な情報
 考えていたモデルにはワイドが無い
   →ワイドのある一つ上のRC7にした。
 40と40.5サイズはソールの型は同一でカバーが若干大きい
   →40で違和感ないので今と同じ40サイズにした。
 BOAは壊れたら無料で交換できる

比較
並べると、同じ色とは思えない限界感が出ている。
前のシューズはマジックテープが劣化で無効化していたものの、後付けマジックテープを両面テープで貼り付けて補修していて、本人はまだまだ使えると思っている。
R315は何回か熱成型したが、今は特にそういうオプションはなさそう。

クリートとボルト取り付け後の重量
 旧 R315 293,295g
 新 RC7 279,282g

前のは確か4万円くらいで、今回は定価10%引きで2.8万円と抑えつつ軽くなったからよしとする。
ちなみに1年くらい前にスペシャライズドの1万円くらいの安いロードシューズを買ったけどあまりにもわっとしていて履く気にならず限界感を助長したのでこれくらいは出さないといけないと学んだ。
2023.03.24 Fri l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
基本的に乗らない状態が1年以上続いていた。
修善寺での都ロードが再開したことと、やっぱり脳活動と身体活動のレベルは連動する気がすることから、当社比また乗り始めた。

ターゲットは、修善寺でまともに走ることを考えると2分300W5本はほしい。(以前は340Wくらいではできた記憶)
前提として、諸先輩方の活躍からして問題は練習量であって、年齢的な問題はないと考えている。スポーツの良い側面の一つは元気な先輩を目撃できることと誰かが言っていた。

当初はローラー5分200Wで呼吸が苦しかったところから、
約2か月で2分270W5本をなんとかできるくらいまで戻ってきた。
この過程で新たに取り入れた方法が2つある。

1.タバタ
これまで一度もやったことがなかった。最近実走で1度、ローラーで2度トライして、ローラーではぎりぎり完遂した。もちろんきついのだが、その負荷レベルは坂でちょうどよい相手とぎりぎり競り合うくらいのイメージであり、これをローラーで予定調和的に再現できることに意義があると思った。解説書には、「実施後30分くらい動けなくなる」と書かれていてその域にはまだ達していないが、実施後30分吐き気くらいはして、実施後1週間くらいは体のキレが良い気がする。

2.ロードバイクスキルアップトレーニング
何年か前に一度福田さんの講習を受けて殿筋と腸腰筋の動員が大事なことくらいは覚えていた。本は以前買ったが真面目に取り組んでいなかった。一通りやろうとして半分以上はできないのだが、その後の「調子」は明らかに上がった。以前乗れていた時の上体の押さえ方がわりとピンポイントで戻ってきた感覚があり、走力回復の近道になった気がする。2分5本の2本目にダメになってもプランク!と念じて腹に力を入れ直すとまた踏めたりする。
2023.03.12 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
無酸素性運動能力の定量化について

『今日から始める「タバタトレーニング」』の備忘メモ
体内の機序はさておき、外から観察できる酸素摂取量を出発点とする。

10分以下で疲労困憊に至る一定負荷の運動を考える。
・最大酸素摂取量以上となる測定できない酸素需要量について、負荷と酸素需要量の線形関係から外挿して推定。
・総酸素需要量を酸素消費量と酸素借に分ける。
・10分以下で疲労困憊になる運動を複数の負荷で行い実測すると、疲労困憊時点での酸素借は2分程度までは時間が長いほど上昇し、2分~10分ではほぼ同一の最大値となる。この最大酸素借が無酸素性運動能力の指標。


気づき
1.W'=(Power-CP)×時間は、酸素借に対応する。
2~10分の負荷では、酸素消費は最大(VO2max)であり、最大限の有酸素性エネルギー供給で賄われる負荷はCPに対応する。
ここで、VO2maxでの負荷はCP とは異なることに注意。エネルギー供給源は有酸素性と無酸素性の和であり、有酸素性の分がCPに相当。

無酸素性エネルギー供給源には、クレアチンリン酸とグリコーゲンがある。可逆なのはクレアチンリン酸のみであり、これは人による差は小さいとのこと。すなわち、ある時間内にいかにグリコーゲンを使って乳酸を出せるかの指標がW'になる。また、W'をどれだけ落とさずに持続できるかがグリコーゲン備蓄量であり、持久力になる。
このような背景を知ると、持久力(Dulability)をW'や維持パワーの低下で評価する方法[1][2][3]は、とても素直で順当に見える。
背景を知らずに指標だけ使っているものだから、酸素借という生理的な測定値と結びつけた理解が後付けになった。

2.生成した乳酸は有酸素性エネルギー供給源となるが、その行方はあまり触れられていない。酸化反応が律速になるとしても、脂肪より乳酸の方が代謝しやすそうなので、実質の有酸素性運動能力(CP)は増加するのではないか。脂肪の備蓄量は大きいので、その助けにはならなさそう。

3.運動後無負荷での酸素消費量の増加(EPOC)は、クレアチンリン酸やグリコーゲンの再合成に使われるとのこと。強い人もグリコーゲンは確実に減るから、グリコーゲンの再合成の速さが持久力に効きそう。脚を削っても、少し休んで再合成できたら強い。


[1] Dynamics of the power-duration relationship during prolonged endurance exercise and influence of carbohydrate ingestion
[2] The Science of Durability: Are You Strong Where it Matters?
[3] 仕事した後のMMP
2023.02.25 Sat l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
つい摂りすぎてしまう、精製された砂糖、油および塩の誘惑に対抗する際の心強い味方を挙げてみよう。

・シソ
・パクチー
・塩の入っていない酢
・味のついていない焼き海苔

次点として、
・出汁(ややパンチに欠ける)
・カレースパイス(消化が大変)


気づきとして、食パンの塩分は多い。
6枚切り食パン1枚で0.7~1.0gある。
フランスパン系もかなり多い印象。あまり認識されないので隠れ塩分になる。
カロリーあたりではあんぱんの方が少ない。

一方、ご飯用のふりかけ(子供用)は1食分で0.3g程度だが、味は十分ある。
塩分濃度にメリハリがあった方が塩味を感じられると思われる。
パスタも味付けを調整可能。
炭水化物をたくさん摂るならパンよりご飯かパスタがよさそう。
2023.02.05 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
最近ほとんど乗っていない感覚であった。
Stravaのまとめが見やすい。
2022年は年間で、
走行時間33時間
走行距離740km
だった。
去年12月まではローラー5分すら週に一回未満の頻度。

ふと、無の状態から2週間で修善寺を走れる状態に上げられるか実験する気になった。

計画は特になかった。
体がどんな反応をするか未知のため、無理なく乗って体を慣らそうとした。
始めはローラー5分200Wすらやっとで気管支が詰まる感じだった。
週末の2日間で5分を4回やったところ、多少筋肉がほぐれてきた。
翌週には10分200Wに時間を伸ばす気分になった。

次の週末に3時間半の実走を1回した。
ローラーのおかげで気管支は多少マシだったが、坂では筋力が全く足りなかった。
その後食べる量が増え、体重も56キロ台→57キロ後半くらいまで増えた。
直前の週には、ローラーで1分300W、数分200W、0.5分300Wを続けて出せるようになった。
脚の形が変わった気がした。

結局出走はできなかったが、
おそらく修善寺4.5周を完走はできただろうと勝手に思っている。

レースが目標となり、長らく眠っていていくらでも眠っていられそうな体を起こすモチベーションが湧いた。
2週間前と比べたら代謝能力は大きく進歩した。
健康維持に寄与するに違いない。
この状態を望むならば、レース本番を走ることは必須ではないことに気づいた。モチベーションを上げる観点で、レースという概念は偉大だ。

ただ、満足に走るには準備に1か月はほしいと思った。
2023.01.29 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲