復帰戦。
先輩の車に乗せていただき塩原へ。
なかなか雰囲気のある温泉街なのでふつうに旅行できてもいいなあなどと思う。
東北道が想定外に込んでいたために到着はスタート40分前。
さっと受付してぱっと着替えてさくっとアップしてぐいっと水を飲んでスタートラインへ。
スタートラインに立つことがこんなにうれしいと感じたことはなかった。
去年10月のジャパンカップ以来11ヶ月ぶりのレース。
トレーニングは途中で破綻し、先週の体調不良からどうにか走れる状態に戻した。
当初は大御所の来ないと思われたこのレースの勝ちを狙っていたが、リストをみてがっくり。
現状身の丈に合わせて目標は6位入賞、最低一桁順位。
スタート1分前。
選手としてスタート前に思うことといえば、
これから迫りくる地獄からの生還を祈る気持ちと、
自分の力を出し切ることに集中する気持ちがある。
ロードレースでは半々な気がするがヒルクライムではほとんど後者だ。
常にリスキーで命知らずな下りがないからだ。
わらわらとスタート。
序盤はとにかく脚をためるのとアップ不足を補うように100~105回転でひたすら回す。
位置取りが悪くてすぐにへばるような選手の後ろについてしまい前がふさがる。
少し下がって本命マツキ選手を含むメインストリームに乗っかる。
体感300W超えが続くがまだいける。
人が絞られて落ち着いてきたところで自分も85~90回転に落ち着けてリズムに乗る。
景色が開けたところでここでいくと決めてたとばかりに一人アタック。
集団は若干のペースアップをして間を調整するがついていける範囲。
あ、きつくなってきたと思ったときにはまだ集団は10人ちょいいる。
シッティングメインだがコーナーのインなど勾配のきついところでダンシングを投入してついていく。
が、フォームがへなへなでスムーズでないので頻発はしない。
残り4キロ。
あと半分か。。。
ついに間が開く。勝手に目安とさせていただいたマスケンさんはまだ前だ。
ここからが闘いの始まり。
ヒルクライムの鉄則、無理についていこうとせず勾配に合わせてペースを刻むを実施。
集団から離れたり復帰したりの繰り返し。
逃げの一人との間隔調整のためか、勾配がゆるいところでゆるむのか、集団が緩む瞬間があるので助かる。
そして分離されて単独。
切れかける気持ちを何度もつないで進み続ける。
おお、この絶望感よ久しぶり。
全力で息を吸えるってすばらしい。
マスケンさん含め降ってきた数人をパスして一桁順位に上がる。
勾配ゆるい区間をしっかり踏んで追いつかれないことを確認。
試走できなかったのでゴールがわからないが前方で追い込みをかける匂いがしたのでそれを目標にダッシュした。
まぁ前方追いつけずにゴール。
下山。

8か9位かと思っていたらリザルトでは7位だった。
6位まであと一歩。またしても微妙な順位をとってしまった。
ま、現状出し切れて自分の位置がわかったので満足。
8.2km、24分21秒、推定308W。
推定元は優勝のマツキさんの313Wからタイムに比例するとして3.4%引き、機材と体重で2%増し。
http://tcr-composite2.blogzine.jp/shakariki/ぶっちゃけ順調にトレーニングできていたとしても勝つのは難しかったと思う。
その夜はアラムナイ合宿に参加し福島の上野牧場で文字通り死ぬほど食わせていただいた。

すべてがうまかった。
うますぎて自分の中のうまさメーターが故障した。
ありがとうございました。