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ペダルを1回転させる間での変動を考えると、
CdA(±5%)は90度位置で小さく、
楕円チェーンリングでのペダル速度(±9%)は90度位置で小さいので、
かけ合わせたら平均のCdAが減りそうな気がした。

文献のグラフの目読み値を使ったところ、楕円の平均CdAは0.1%しか減らなかった。残念。
正確にはCdAの下限は90度より少し後で、ペダル速度の下限は90度より少し前であることが差を小さくしていそうだ。
真円リングと比べたメカロスの増加は0.1%をこえるだろうか。
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2018.11.25 Sun l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
その昔、エディ・メルクスが標高2000mほどの高地でアワーレコードを出したという。
短距離ならともかく、1時間もあると高地では呼吸しにくいのではないか。

CPと密度を比べると、標高1000mくらいが一番有利になりそう。
cp rho
もちろんCPだけでは決まらないし、高地トレーニングを積んで高地でパワーを出せるようになれば2000mの方が有利になるのかもしれない。
2018.11.22 Thu l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
ヒルクライムをやるときに興味があるCPと標高の関係を調べた例はここ
標高2000mでは0mに比べて10%くらい減る。
これではほとんど別人ではないか。
簡単な式なのでW'balを求めるときに取りいれたいところ。

ところで、酸素濃度18%以下は酸欠の環境と定義されるらしい。
酸素分圧だけみると山の上ではもっと低いけど大丈夫なのはなぜかと思った。
ウィキペディアによれば、吐く息の酸素濃度は16%くらいで、吸う息(濃度21%)との濃度差で酸素を取り込んでいるので、酸素分圧ではなく濃度が問題になる。
酸素濃度の低い空気を一度でも吸うと血中酸素が減り、反射的に呼吸をしようとしてさらに減る。そして二酸化炭素濃度は増えないので苦しさを感じないで意識を失う。ということでとても気をつけるべきだと思った。
2018.11.21 Wed l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
いつもどおりBクラスで忘年レース。修善寺順周り5キロ×6.5周
直前の一週間は少し練習して一応走れる状態にはなった。CTLは25ほど。

アップはごく軽くして1周目はアップ。
思いっきり抜け出す勇気はないなあ。いつかやりたいと思いつつ。
4回目の下から上まで4分くらいわりと踏んで6人に。入賞確定。
少しきついので後ろでひらひら。
ここでペース上げられたらきついというところで幸い誰も上げなかった。
5回目の秀峰亭までもわりと踏んで5人に。
最近のインターバル練で自分には長めの方が分がある傾向なので、最終周は一番下からダンシング気味で踏んでいく。
ペースを保ち最後まで踏み抜く態勢。
しかし最終コーナーでぐいっと抜かれた!
ギアを上げることができず見送って2位。ラスト1分50秒400Wほど。

出し切ったけど最後は力負け。
勝者はピスト経験ありとのことでさすが最後のまくりが違った。
当社比1kg増量中なこともあり、糖が不足する感じはなかった。起床時58.5~59kgくらい。
W'20kJ, CP276W設定で使いきるレベルだったので今の練習量にしてはまずまず。
全体のタイム自体はいつものBクラスより少し遅かった模様。

1時間2分
平均245W、NP283W
20181118.png

2018.11.19 Mon l レース l COM(0) TB(0) l top ▲
疑問:人の効率は25%と言われているけどどういうデータがあるのか。

例えば200Wで1時間走ったときの消費カロリーは、
200J/s*3600s=720kJ≒240kcalの仕事を効率25%でやって720kcalのように、ちょうどJをcalに置き換えればいいと言われている。これで補給の量を決めたりする。

サイクリングの動力変換効率はここにまとまっている。具体的な方法はここ

効率の定義はいろいろある。
・グロス効率=パワー/消費カロリー
・ネット効率=パワー/(消費カロリー - 代謝) 
・仕事効率=パワー/(消費カロリー - 0Wで漕いだときの消費カロリー) 
・変化効率=パワー変化/消費カロリー変化
 ※式中の消費カロリー[J/s]

ネット効率と仕事効率はパワーによらずベースを不変と仮定しているので不正確とされている。
補給の量を決めるときに知りたいのはグロス効率。
レビューの表1より、変化効率は25%くらいのようだ。
図2よりグロス効率はパワーが低いほど低い。200Wだと20±2%くらいのようだ。

ところでペダリング効率と比べると、ペダリング効率が高いとグロス効率が高いとは限らないというのは意外だった。いずれも200Wで20%前後。

まとめ
代謝を含めたグロスの動力変換効率は正確には20±2%のようだ。
補給量を考えるような長い時間では平均200Wは高いので、実際の効率はもう少し低そう。
消費カロリー分をぴったり補給したいなら上記の方法での補給量より少し多めにした方がよい。
2018.11.10 Sat l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲
CPより高いパワーで走るとき、W'はCPより上の仕事量分減っていく。
CPより低いパワーで走るとき、W'は回復すると考える(確かに足は回復する)。
回復速度について文献1のappendixより。

仮定1
より低いパワー(P)で走っているときには早く回復する。
→回復速度はCP-Pに比例する。

仮定2
W'が減っているときほど早く回復する。
→回復速度はW'の消費率1-W'(t)/W'0に比例する。W'(t)は時刻tの残量(=W'bal)、W'0は初期(さら足)の残量
次数1の化学反応と仮定している。原理的には高強度でクレアチンリン酸濃度が減り、低強度で糖や脂肪由来のエネルギーで濃度が回復する反応に関係していそうだがとても複雑。
オールアウト近くまでいくと回復は遅そうだがそこは無視!

2つの仮定より回復速度はCP-PとW'消費率の積とする。
W'(t)について解くと、消費したW'は時定数W'0/(CP-P)で指数関数的に回復する。
例えば、W'0=20kJ, CP-P=200W(ほぼ負荷なし)とすると時定数は100秒
100秒経つとW'消費量の約2/3は回復する。
時定数の3倍経つと95%も回復するので事実上可逆。糖のストックが減ることは考えない。

回復速度はCPとW'0だけで決まらず人によって違いそうなので回復の時定数(τ)を調べた(文献2)。
まず3分オールアウトテストでCPとW'を求める。
その後インターバルのオンとオフを続けれなくなるまで繰り返して、終了時点でW'balがゼロになるようにτを決める。
負荷を変えてテストしてτとCP-P(Pは回復時のパワー)の関係の回帰式を作った。τはCP-Pが大きいほど小さく、300~700秒くらい。
あるレースデータについて、CP以下で走行した時間帯の平均パワーPでのCP-Pから求めたτで計算したらちょうどW'balがゼロ付近で千切れた。予測に使えそう。

この回帰式とCP-Pの求め方はGoldenCheetahガーミンに使われていて業界標準のようになっている。
被験者は7人のホビーレーサーでnot highly trainedな26±5才で、81±6kgとわりと巨体であった。
highly trainedな人は回帰式より時定数が小さく回復が速いので個別にτを求めるテストをすることが推奨されている。

別の方法でもτの妥当性を検証した(文献3)。
インターバルでW'を50%くらい消費した後で、続けられなくなるまでCP以上で一定走。終了時点のW'balはゼロ以下になり予測より回復は速かった。60s-30sより20-10sの方が回復が速かった。高強度の後に回復してテストするとCPが上がる報告もあり、ウォーミングアップのような効果が出てくるのかもしれない。

まとめ
CPとW'とτで戦闘力をモデル化しようとしている。なかなか合わせ込むのは難しそうだが、時系列のグラフにすると乱れたパワーのデータからは読み取りにくい”きつさ”の時間変化を見やすくできるので参考にはなる。他にはインターバルのレスト時間の設定にも使える。
2018.11.07 Wed l 本・論文 l COM(0) TB(0) l top ▲
自転車のエアロについて調べていて出てきた90年代のスーパーバイクの形はとても自由で、形を考えるのは面白そう。少ない制約で現代の形状最適化プログラムを回したらどんな答えが返ってくるだろうか。

斬新なオブリ―ポジションのCdAはさすが小さいものの、当時と比べるとそのアドバンテージは小さいようだ。一方でオブリ―ポジションをさらに進化させたら。。究極的には制約をコースのみにしたらどうなるだろう。

リカンベント部門のアワーレコードは92kmということになっているが、コーナーRの大きい滑らかな平坦コースを周回するならリカンベントが最速と思われる。
オランダチームのマシンのCdAは0.03まで下げられた。もちろんハンドルもついている。
少なくともCdAについてはスペースからしてもう限界のように見えるが。。
2018.11.03 Sat l つれづれ l COM(0) TB(0) l top ▲