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The Promise of Sleep: A Multi-Sensor Approach for Accurate Sleep Stage Detection Using the Oura Ring

指に着けるウェアラブルセンサのOuraの睡眠4ステージの判定精度について。
元の記事はこちら

概要
 脳波を測るPSGの判定を正解データとして
 Ouraリングの同時計測データからの睡眠ステージ予測の正解率を調べた。
 加速度データのみのモデルでは57%
 加速度+温度+自律神経(HRV)+cardianリズムのモデルで79%
 他社より良い

ここでは睡眠ステージの判定の話だけで、
睡眠スコアはまた別の話。

睡眠ステージ4段階とは
 light-nonREM
 deep-nonREM
 REM(レム睡眠
 wake

方法
 4モデルの予測精度を比較
 ACC
 ACC+T
 ACC+T+HRV
 ACC+T+HRV+C

データ取得
 440日、106人、3400時間
 シンガポール フィットする片指
 フィンランド 両指計測、予測は左のみ
 アメリカ 両指計測、予測は右のみ
 全体で15~73才

Circadianリズムとは体内時計。
一つはコサイン波状の変化モデル
もう一つはhomeostatic sleep driveで、
起きてから線形に増加し、寝ると指数関数で減少するモデル。

HRV
 睡眠ステージ判定に重要な脳波はHRVと関係が強いので
 予測精度向上に一番効く
 HRVは心拍数の時間変化の周期を調べたもの
 高周波HF 0.15-0.4Hz →リラックスすると現れる(副交感神経活動)
 低周波LF 0.04-0.15Hz →生理的な意味はまだあいまい
 HRV指標いろいろ

精度検証
 5分割cross validation
 accuracy 4分類の正解率 値は一つ
 sensitivity 感度=recall再現率 TP/(TP+FN) 本当の陽性を陽性と判定
 specificity 特異度 TN/(FP+TN) 本当の陰性を陰性と判定
 指標の意味
 ある分類の正解率を上げようとすると他の分類の正解率が下がる。
  →全分類の正解率が全体的に高いとよい。
 各分類の出現率に偏りがある場合、出現率の高い分類を優先すると自動的に正解率が上がる。
  →sensitivityとspecificityを見るとよい。

結果
 温度追加ではあまり改善しない
 HRV追加で多く改善
 circadian追加で少し改善 センサーと独立

 フルスペックのモデルでsensitivityとspecificityが4ステージともに74-98%
 他社はあるステージの正解率は高くても他のステージが犠牲になり50%くらいに悪化
  →Ouraはコンパクトな上に精度も高いのですばらしい。

制約
 仰々しいPSGでの計測自体が睡眠に影響するかも
 指の左右差は不明
 健康な人だけ →たぶん生活リズムも普通
 地域ごとに異なる人がデータ採取
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2021.11.11 Thu l 本・論文 l COM(0) TB(0) l top ▲

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