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Impact of transition design on the accuracy of velodrome models

トラックの形状を正確にモデル化できると様々な分析の精度が上がる。
メーカーのノウハウなので設計データはほとんどない。
できるのは測ってモデルを作ることくらいである。

バンクの形状を、真上から見た曲線の形状と、傾きに分けて考える。

曲線パターン①
直線と円弧をつなぐとする。
走行方向と直交方向の加速度を考えると、
切り替わりで急に円運動の加速度aが加わるので走りにくい。
case11.png

曲線パターン②(1)
直線と円弧の間をクロソイド曲線で結ぶと
加速度の変化は直線で結ばれる(transition)。
クロソイドは曲線距離Lと曲率半径rの積が一定な曲線である。
変形バージョンとして、rとL^nの積一定もある。
ここではn=1と0.5を考える。
case22.png

曲線パターン②(2)
加速度の変化をなめらかつなぐ方法もある。
自転車の軌跡はこちらに近いが、現実のトラックの形とは異なる。

重要なことは、曲率半径rとトラックの短手方向の幅の二つを測れば
トラックの曲線の形状が求まることである。
短手方向の幅は簡単に測れるし、曲率半径もテープで簡単に測れる

2つのベロドロームでセオドライトで正確に測った座標と計算を比べると、
transition無しより有りの誤差は小さいが、
transition有りの中ではモデル間で差はない。

傾き
最大と最小の傾斜を走行距離のsineカーブで結ぶモデルが考えられる。
ただし2つのベロドロームでのセオドライトの計測と比べると差が大きい。
精度のよいモデルを作るには計測が必要。


余談
クロソイド曲線は道路やジェットコースターにも使われる。
世界初の1回転するコースター(1895年開業)では単純な円形状が用いられ、
乗客たちが鞭打ち負傷を負った。
彼らは工学の発展に寄与した。
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2021.11.13 Sat l 本・論文 l COM(0) TB(0) l top ▲

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